スポーツの話をしよう のご案内

日本アルビニズムネットワーク(JAN)オンライン企画のご案内です。

《話をしよう》と題したこのシリーズは、アルビニズムに関連したゲストをお招きし、自分自身のライフストーリーや活動している内容を語ってもらったり、参加者同士の交流などを行うオンラインイベントです。

第4弾の「スポーツの話をしよう」ではアルビノ当事者のパラリンピアン、笠本明里さんをゲストに、アルビノとスポーツについて語り合います。

アルビノの人がスポーツを楽しむことはできるのか、スポーツの魅力とは、など、アルビノとスポーツについて考えます。

皆さまのご参加をお待ちしております。

《日時》

2021年11月27日(土)14:00~16:00

《ゲスト》

笠本明里さん
1985年神戸市生まれ。
2歳から水泳を始め、2004年にパラ水泳に出会う。株式会社大塚商会で勤務しながら、各種大会に出場。現在はパラスポーツの普及活動にも携わる。

《開催方法》
Zoom

《参加費》
無料

《申し込み》
こくちーずプロから11月25日24時までにお申し込みください。

注意事項

この会の様子は後日期間限定で日本アルビニズムネットワークの公式HP上で動画公開する予定です。
そのため、ビデオと音声のON/OFFは自由です。また名前表示も、実名でなくとも構いません。
(後日の段階での動画への編集依頼は受けつけかねますのでご了承ください。)

【視線】について話をしよう のご案内

日本アルビニズムネットワーク(JAN)オンライン企画のご案内です。

《話をしよう》と題したこのシリーズは、アルビニズムに関連したゲストをお招きし、自分自身のライフストーリーや活動している内容を語ってもらったり、参加者同士の交流などを行うオンラインイベントです。
第3弾となる今回は、JANの若手スタッフで「視線」について話します。

<イベント概要>

アルビノ当事者に限らず、「見た目問題」当事者の多くが口にする”視線”の話。JANの若手スタッフ2名が”視線”について、どのように捉えてきたのかをお話しします。
見られることをどう思うのか?
わかりやすく目を逸らされることについてどう思うか?
地域によっても視線の質は違うのか?
”視線”にどう対処しているの?
見られたとき、自身の同行者に対してどのように感じる?
登壇者二人の捉え方を通して”視線”について考えていただけると嬉しいです。
アルビノのお子さんやそのご家族、当事者の方、興味関心のある方の多くのご参加を心よりお待ちしています。
みなさま、奮ってご参加ください!

《日時》
2021年8月29日 14時〜16時

《ゲスト》
神原 由佳 (アルビノ当事者、社会福祉士/精神保健福祉士、JANスタッフ)

《司会》
雁屋 優 (アルビノ当事者、ライター、JANスタッフ)

《開催方法》
Zoom

《参加費》
無料

《申し込み》
こくちーずプロから8月27日までにお申し込みください。

注意事項

この会の様子は後日期間限定で日本アルビニズムネットワークの公式HP上で動画公開する予定です。
そのため、ビデオと音声のON/OFFは自由です。また名前表示も、実名でなくとも構いません。
(後日の段階での動画への編集依頼は受けつけかねますのでご了承ください。)

国際アルビニズム啓発デーへのJANからのメッセージ(2021)

国際アルビニズム啓発デーへのJANからのメッセージ

International Albinism Awareness Day ~Message from JAN~
(English Message is below)

―アルビノ当事者の方へ―
 JANとして今年で5回目のアルビニズムデーにこのようなメッセージを発表できることを非常に嬉しく思います。JANが設立してから、今年で12年目を迎えます。これまでの皆様からの暖かいご支援の下、JANの活動が継続でき、今年もアルビニズムデーを無事に迎えられたこと、感謝申し上げます。今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、JANの中心的な活動である、当事者やそのご家族が交流を深める「あつまれアルビノ広場」の従来の対面形式での開催は難しいものとなっています。現在、広場の代替となる活動をメンバー間で検討を重ねており、皆様が安心してご参加いただけるような新しい形での取り組みを企画しています。今年も皆様と交流を深められることを心より楽しみにしております。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い致します。

―アルビノ当事者のご家族の方へ―
 アルビニズムデーは、一般社会での認知度はまだまだ低くニュースや新聞などでも取り上げられることは多くありません。しかし、私たちアルビノ当事者にとっては「自身の個性の一つであるアルビニズムを個人の問題ではなく、社会の問題として考える、アルビニズムそのものを前向きにとらえる」1年の中の大切な1日にしたいという特別な想いがあります。小さなアルビノのお子様がいるご家庭におかれましては、アルビニズムデーの話を日常生活だけではなく下記のような世界的な取り組みも織り交ぜながらお話いただき、「自分一人で解決しなければいけない問題ではなく、みんなで解決していく社会の課題」としてアルビニズムを前向きにとらえ、家族の絆を深めていただく契機になれば幸いです。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、人との距離が遠いと感じる昨今ですが、「アルビニズム」という言葉には、家族の絆を深め、社会の中に思いやりと優しさを生み出す力が必ずあると私たちは信じています。当事者団体としてアルビニズムの理解啓発への貢献と皆様にとって安心できる交流の場や有益な情報をこれからも提供していきたい所存です。引き続きのご支援をどうぞよろしくお願い致します。

国際アルビニズム啓発デー(International Albinism Awareness Day)とは・・・
 2006年頃から、タンザニアを中心とした東アフリカ諸国において、アルビノ当事者が襲撃・殺傷されたり、墓が掘り返されたりといった事件の数々が報告されるようになりました。これは、アルビノ当事者の体の一部を用いて呪術的儀式を執り行うと裕福になるという迷信による深刻な人権侵害であり、世界各国でセンセーショナルに報道されました。一連の事件に対しては、当事国の当事者団体のタンザニア・アルビニズム・ソサイエティが中心となって、カナダに本拠を置くNGOアンダー・ザ・セイム・サンやアメリカのNOAHなどとも協力し、タンザニア政府だけでなく、米政府や国連などに働きかけを行いました。これを契機に、アルビノ当事者やその家族が直面する人道的被害や社会的差別が国際的に注目されるようになり、その成果として2014年11月18日の国連総会において、6月13日を国際アルビニズム啓発デー(International Albinism Awareness Day)とすることが採択されました。

これまでの国際的なアルビニズム啓発の活動の経緯
 2015年、国連人権保障理事会でイクポンウォサ・イロ氏(アルビノ当事者)がアルビニズム問題に関する国連独立専門家に任命されました。同氏によってアルビニズムに関する調査・研究が行われ、国際機関や政府への政策提言や助言のほか、アルビニズム支援団体に対しても支援が行われてきました。今なお多くのアルビノ当事者が襲撃されるといった人道危機を抱えるアフリカを中心に調査・研究が行われてきた成果として2017年に「アフリカ-アルビノ アクションプラン2021」が策定され、各国の政府にその働きかけが行われています。
 2018年にはイロ氏の協力のもと、日本財団主催で「東京アルビニズム会議」が開催され、日本でもこの問題が広く報道されました。さらに、2019年にはアフリカ以外の地域のアルビニズムの現状を調査する全世界的な研究が開始されました。JANもこの研究への協力依頼を受け、運営メンバーに加えて国内の有識者にも協力いただき日本のアルビニズム問題についての現状を報告しました。今後はこの研究が更に進み国際社会の中でアルビニズムに対する支援や啓蒙活動が活発化することが期待されています。

東京アルビニズム会議(提供:日本財団)

 そして2020年には、アンダー・ザ・セイム・サン、NOAH、フランスのアルビニズム当事者団体のGenespoirの呼びかけによって、パリで世界各国から当事者団体の代表が参加し国際団体設立に向けた検討を目的としたGlobal Albinism Alliance (Exploratory Meeting) が開催されました。この会議では、2023年にGlobal Albinism Allianceの正式な設立に向けたロードマップが採決され、運営メンバーや各地域や国の代表が選出されました。(JANも東南アジア地域の窓口として活動予定です。)

Global Albinism Alliance (Exploratory Meeting)

 このように国際アルビニズム啓発デーの制定後に、それまで国内・地域内での活動を中心に行ってきた当事者団体が国際的な交流や連携を通じて、これまで以上にアルビノ当事者が抱える社会課題を国際社会に広く訴えかける活動がより活発になってきました。

―JANのこれまでの活動とこれからの活動方針―
 JANは、アルビノ当事者やその家族を中心に開催した「アルビノセミナー・2008」をきっかけに2008年に結成されました。これまで、社会に向けた理解啓発活動として、ホームページ運営や講演会、取材対応、研究協力、ヒューマンライブラリーへの「本」役の紹介などを行ってきました。また、子育て支援としては、「アルビノ子育てかんふぁれんす」を年に1回程度のペースで開催し、講師に特別支援教育の専門家眼鏡レンズメーカー化粧品メーカー皮膚科医などを迎え、教育現場での視覚補助具やICT機器の活用、ロービジョンケア、紫外線対策、最新の医療情報などを提供してきました。2010年からは年に3〜4回程度の頻度で「あつまれ!アルビノ広場」を開催し、当事者や家族の交流の機会となっています。2020年は、新型コロナウイルス感染予防のため、オンラインでのアルビノひろばを開催しました。また、2021年からは新たな試みとして、「話をしよう」シリーズを企画し、ゲストを招いて講演や交流を行っています。

集まれ!アルビノひろばオンライン(2020年8月2日)

 2018年の「東京アルビニズム会議」を契機に、JAN運営メンバーが他国の国際会議に参加するなど、海外の当事者団体との交流・連携が活発化してきました。今後は、日本社会へのアルビニズムの理解啓発と当事者・家族へのピアサポートの活動を継続するとともに、世界のアルビノ当事者が直面する問題の解決のために、広い視野に立った国際的な活動にも積極的に取り組みたいと考えています。

International Albinism Awareness Day 
~Message from JAN~

Dear People with Albinism
 As JAN, we are very pleased to present this message on this year’s fifth Albinism Day. This year marks the 12th year since JAN was established. We are highly appreciated your warm support over the years which have made to be able to continue JAN’s activities, and looking forward to another year of Albinism Day. This year, in the wake of the spread of the novel coronavirus pandemic, JAN’s core activities “Albinism family meeting” where the people with Albinism and their families can get to know each other are facing the challenges to hold in the traditional face-to-face style. We are currently discussing alternative activities for the meeting, so that you can participate in them with confidence and safety. We are now planning new ways of working with you. We are looking forward to deepening and strengthen our relationship with you again this year.

Dear families with people with albinism.
 Albinism Day is still not well known in the public and it is not covered in the news and newspapers. However, this day is so important for the people with Albinism to consider that “Albinism is the one of our own individuality, not a personal matter but a social problem”. For families with children with Albinism, we would like you to talk about Albinism Day with not only in your daily lives but also the global perspective bellow. Albinism is not a personal problem that has to be solved by themselves, but a social issue to be solved by everyone in our society”. Due to the influence of the spread of the novel coronavirus, we feel that we are far away from each other in these days, “Albinism” has always the power of the word “family ties” to strengthen family bonds and create compassion and kindness in oura society. We believe that this is an opportunity to take a positive view and deepen family ties. We will contribute to the understanding and awareness of albinism and provide a safe and useful place and information for you to interact as an Albinism organization.

What’s International Albinism Awareness Day
 It has been reported globally people with albinism in some sub-Saharan African countries face severe stigma and discrimination such as albino attacks and killings which have several root causes including ignorance, longstanding stigma, poverty and most abhorrently, harmful practices emanating from manifestation of beliefs in witchcraft (UN:2019).These issue attached international attention. To correspond these human rights violation, albinism organizations in the world (Tanzania Albinism Society, Under the Same Sun, National Organization for Albinism and Hypopigmentation) worked together to reach out to not only the African government but also UN. Finally, On 18 December 2014, the General Assembly adopted resolution A/RES/69/170 proclaiming, with effect from 2015, 13 June as International Albinism Awareness Day.

History of international albinism awareness raising activities
 Moreover, in response to the call from civil society organizations advocating to consider persons with albinism as a specific group with particular needs that require special attention, on 26 March 2015, the Council created the mandate of Independent Expert on the enjoyment of human rights by persons with albinism. As a result Ms. Ikponwosa Ero who are also with person with albinism was designated as a United Nations Independent Expert in the UN Human Rights Council. She researched the issues of albinism in African region and submitted her first report on albinism to the UN in 2016. Based on the research, Regional Action Plan on Albinism in Africa (2017-2021) had been endorsed in 2017 and have been reaching out to the governments in Sub Saharan Africa.
 Here in Japan, with the cooperation of the Nippon Foundation and Ms. Ikponwosa Ero, Tokyo albinism conference was held by in 2018. There were many participants who were person with albinism from all over the Africa and raised an awareness challenges of people with albinism and Africa to Japan and it is widely reported. Afterwards, the global albinism research was launched by UN to investigate the current situation of people with albinism in regions outside Africa JAN is cooperating it as a representative of Japanese albinism organization. It is expected that this research will further advance and raise awareness in the international community.

Tokyo Albinism Conference (2018.11.9)

 In 2020, Under the Same Sun, NOAH and French albinism group Genespoir, held an international conference in Paris for people with Albinism and representatives of the albinism organizations participated there from all over the world. In this conference, it was voted to establish an international organization called Global Albinism Alliance in 2023. In addition the roadmap for formulating the organization was adopted and the management members and representatives of each region and country were elected. (JAN is also planning to act as a contact point for the Southeast Asia region.

Global Albinism Alliance (Exploratory Meeting)

 Thus, after the establishment of the International Albinism Awareness Day, Albinism organizations which had been mainly working within the country and region, have become more active and widely in their activities to appeal the social issues faced by albinism to the international community through international cooperation and collaborations than ever before.

JAN’s Vision and Policy
 JAN was founded in 2008, triggered by the “Albino Seminar” held mainly by people with albinism and their families. To enlightenment activities to the society, we have been having meetings for networking among people with albinism and their families, WEB management, research (Sociology, Education, psychology and so on), media interview, living library, and working shop for dermatology, ophthalmology, cosmetics and special care for students so far. Through above working, we are giving them opportunities to learn about law and existing public services, ICT tools, skin care products, latest medical treatment as a care support. In addition, since 2010, we have held “Albinism Meeting” at a frequency of 3 to 4 times a year, providing an opportunity for people with albinism and their families to interact. In 2020, we held online meeting to prevent the transmission of covid-19. Starting in 2021, we organized a series of “Let’s talk”, and invited guests to speak and interact with us.
 The Tokyo Albinism Conference (2018) was an opportunity for JAN’s management members to attend international conferences in other countries. The exchange of information with overseas groups of people with albinism has made JAN become more active. We will continue our activities to raise the awareness in the Japanese society about albinism and to provide peer support for people with albinism and their families as well as a broader view of the issues facing people with Albinism around the world.

Online Albinism Meeting(2020.8.2)

アルビノのおじさんと話をしよう〜アルビノなんでも相談室〜のご案内

日本アルビニズムネットワーク(JAN)オンライン企画のご案内です。

 《話をしよう》と題したこのシリーズは、アルビニズムに関連したゲストをお招きし、自分自身のライフストーリーや活動している内容を語ってもらったり、参加者との交流など様々なことを語ってもらうオンラインイベントです。
 第2弾となる今回は、JANの設立に携わった当事者スタッフで、社会学研究者の矢吹康夫先生と教育学者の相羽大輔先生にアルビニズムに関する様々な質問にお答えしていただきます。

学校側にどんな支援を求めればいいの?
髪の毛は、染めた方がいいの?
体育や遠足で注意することは?
就職活動や結婚などのライフイベントに漠然とした不安がある。

 アルビノのお子さんの子育てで感じる課題や不安、当事者の方の悩みに対して人生の先輩でもあり社会学、教育学の第一線で活躍するアルビノのおじさんが優しくご相談にお応えします!
 アルビノのお子さんやそのご家族、当事者の方の多くのご参加を心よりお待ちしています。

 みなさま、奮ってご参加ください!

《日時》
2021年4月24日 14時〜16時

《ゲスト》
相羽大輔 先生
愛知教育大学特別支援教育講座准教授
JANスタッフ、アルビノ当事者。
趣味は、お酒・クッキング、ゲーム

矢吹康夫 先生
立教大学ほか 兼任講師
JANスタッフ、アルビノ当事者
無類のスヌーピー好き。犬1匹と猫2匹を飼っています。

《司会》
伊藤 大介(JANスタッフ)

《開催方法》
Zoom

《参加費》
無料

《申し込み》
こくちーずプロから4月22日までにお申し込みください。

《事前質問》
イベントに先立ちまして、事前質問の受付致します。

・まずは、この質問をしたい!
・どうしても、これだけは聞きたい!
・事前にしっかり考えてもらって話してほしい

限られた時間の中で、できるだけたくさんの方から様々な質問やご相談にお応えしたいと思います。
事前質問がある方は、下記のフォームに必要事項の記入をお願いいたします。

事前質問記入フォームはこちら

注意事項

この会の様子は後日期間限定で日本アルビニズムネットワークの公式HP上で動画公開する予定です。
そのため、ビデオと音声のON/OFFは自由です。また名前表示も、実名でなくとも構いません。
(後日の段階での動画への編集依頼は受けつけかねますのでご了承ください。)

「アルビノ」という呼び方について

文責:矢吹康夫

先に結論
 「『アルビノ』は、海外では差別的な呼称だから使わないほうがいいんじゃないですか?」と聞かれることが度々あります。
 実際、英語圏の当事者コミュニティでは「albino」は蔑称として認識されており、1990年代以降は「person/people with albinism(PWA)」という表記が用いられています。
 ですが、日本の当事者コミュニティには固有の歴史があり、カタカナ表記での「アルビノ」を当事者たちが主体的に選び取ってきた経緯があります。私たちは、そうした歴史の中で「アルビノ」というアイデンティティを獲得し、自ら「アルビノ」と名乗ることを選択してきた当事者個々人の自己決定が尊重されるべきだと考えています。
 だから、日本アルビニズムネットワーク(JAN)としては、上記のような問い合わせに対しては、「日本で、個々の当事者が、自らの判断でカタカナ表記の『アルビノ』という呼称を使うのは問題ないし、それを悪いことだと責めるべきではない」と回答します。
 以下では、そのように回答するのはなぜか、理由を説明します。

英語圏での呼称の変遷
 まず、英語圏で「albino」ではなく「PWA」が推奨されるようになった経緯から説明します。なお、英語では、「albino」は「アルビノ」とは発音せず、カタカナ表記で近い発音は「アルバイノ」となります。
 「albino」(注1)という言葉をめぐっては、アメリカの当事者団体であるNational Organization for Albinism and Hypopigmentation(NOAH)で何年もの間、広く議論されてきました。「PWA」という呼称は、アメリカ障害者法(1990年制定)と、アメリカで起こった本人中心主義的な運動の影響を受けています。
 本人中心主義的な言葉は、コンディションよりも前に個人を置く(person-centered language is to put the individual ahead of the condition)ものであって、例えば「the disabled」が「people with disabilities」に言い替えられたのは、ある特定のコンディションはその人のアイデンティティの一側面にすぎず、1つの特徴によってその人の全体を定義するのはやめようという動きがあったからです(NOAH: 2008: 140-1)。
 社会的に十分に浸透しているとは言えないけれど、以上のような理由から、英語圏の当事者コミュニティでは、蔑称である「albino」ではなく「PWA」が用いられるようになりました。

日本での呼称の変遷
 日本では、「白子(しらこ・しろこ)」が最も広く使われてきた俗称ですが(注2)、現在「白子」は、差別的なニュアンスがあるから使わないほうがいいと言われています。
 俗称ではなく医学的な診断名は、明治以降、海外の医学書の翻訳でいくつもの訳語が発明されては消えていき(注3)、現在、医学・遺伝学領域で使われている「白皮症」が定着したのは昭和に入ってからです(注4)
 実はカタカナ表記の「アルビノ」のほうが、「白皮症」に比べると日本語としては古く、明治・大正期以降、主に動物学者が使ってきました(注5)。おそらく「albino」をカタカナ読みしたものと思われます。
 日本では長い間、人間をさす呼称には、前述の俗称や診断名が使用され、カタカナ表記の「アルビノ」は、色素を作れない白い動物の呼称として多用されてきました。
 人間をさす呼称としてのカタカナ表記の「アルビノ」は、1980年代以降、マンガや小説といったフィクションの中で定着していきます(注6)。実在する人間のことを報じる新聞記事で「アルビノ」が使われるようになるのは2000年代になってからです(注7)

当事者コミュニティの成り立ちと「アルビノ」の受容
 日本の当事者たちにとって決定的に重要だった出来事は、1998年に開設された「アルビノ・スクエア」と「アルビノのページ」という2つのホームページです(いずれも現在は閉鎖)。この2つのページに設置されていた掲示板は、当事者や家族が出会う機会が乏しかった当時は、貴重な交流・情報交換の場になりました。
 2005年には、mixiに「アルビノ情報局」というコミュニティができて、そこにもたくさんの当事者や家族が参加していました。そして、2007年に関西を中心に活動する「アルビノ・ドーナツの会」が、2008年に私たち「日本アルビニズムネットワーク」が発足しました。
 1990年代末以降、オンラインから広がり、セルフヘルプ・グループとして組織化されるにいたる間、カタカナ表記の「アルビノ」は、当事者と家族に肯定的に受け入れられ、メディアでも抵抗なく使われるようになりました。人間をさす呼称としてのカタカナ表記の「アルビノ」は、日本語としては新しく、否定的に意味づけられていなかったことも、受け入れやすかった理由かもしれません。
 「白子」と呼ばれたり、「白皮症」と診断されてきた人びとが、自ら選び取ったのがカタカナ表記の「アルビノ」であり、他者/社会から名付けられるのではなく、自分たちで主体的に名乗ったという歴史があります。英語圏で「albino」が「PWA」に言い替えられてきた経緯は、日本で「白子」という蔑称から「アルビノ当事者」へ言い替えてきたことと符合するとも言えます。

JANの立場
 JANは当事者と家族への支援と社会的な理解啓発を目的としたセルフヘルプ・グループです。しかし、だからといって、日本国内の当事者や家族の総意を代表していないし、そんなことできるわけがありません。
 だから、「アルビノという呼称が望ましい」「みんなアルビノと名乗るべきだ」とJANとして言うことはできません。逆に「海外ではよくないのだからアルビノはやめるべきだ」「アルビニズムにすべきだ」と言うこともできません。
 大事なのは、個々の当事者の自己決定です。「アルビノ」としてアイデンティティを獲得し、主体的に「アルビノ」と名乗っているのならば、その選択を尊重すべきだと考えています。
 なお、JANは今後、国際化を推進していくことを1つのミッションとしているので、海外に向けて英語で交流・発信をする際は「PWA」を用います。


(1) 「albino」はラテン語で「白い」を意味する「albus」が由来です。「albino」という言葉は、1660年にポルトガル人のイエズス会宣教師・バルタザールが、アフリカの西海岸で白い肌をした現地の人と出会ったときに、その人たちを表現するために造語したというのが通説です(Martin 2002: 5)。その後、「albino」は話し言葉として使われるようになりましたが、英語、仏語、独語などで普及・定着したのは18世紀頃と考えられています(Froggatt 1960: 228-9)。
(2) 確認できた限りで最も古いのは、平安末期から鎌倉初期に描かれたとされる絵巻物『病草紙(やまいのそうし)』で、その中に「しろこ」の女性が登場します(小松編 1987: 78)。なお、「白子」以外の俗称としては、他にも「白っ子(しろっこ)」「白人(しらひと・しろひと)」「白児(しらちご)」などがあります。
(3) 原著の中でも「albino」と「albinism」は混在しており、それらの訳語も混乱しています。いくつか例をあげると「皮膚色素減乏症」、「先天性白病」(レッセル 1899)、「先天性白膚症」、「白眼症」、「先天性色素欠乏症」(ダヴェンポート 1914)などがあり、日本語で書かれたものとしては、「白化症」(駒井 1942)、「白児症」(木田 1954)などがあります。
(4) 確認できた限りで最も古い「白皮症」は1941年です(松本 1941)。その後、遺伝学と皮膚科領域では「白皮症」が、眼科領域では「白子症」が使われるようになりました。
(5) 1911年に動物学者の外山亀太郎が、長音符のついた「アルビノー問題」について講演したことが報じられています(『朝日新聞』1911年7月3日朝刊)。また、上記注3のダヴェンポートの訳書『人種改良学』の中で「白眼症」に「アルビノ」とルビがふられています(ダヴェンポート 1914)。また、1916年には、動物学者の田中茂穂が「イシガレイのアルビノ」という論文を発表しています(田中 1916)。
(6) フィクションの中でも以前は「白子」が用いられており、確認できた限りで最も古いカタカナ表記の「アルビノ」は、萩尾望都のマンガ『スター・レッド』(1980)で、「白子」に「アルビノ」とルビがふってあります。
(7) 試しに新聞記事データベースを「アルビノ」で検索すると、ヒットするのは白い動物が見つかった、捕まえた、おめでたい、といった記事ばかりです。人間をさす「アルビノ」で古いのは、『読売新聞』1999年10月12日東京夕刊、『朝日新聞』2002年8月31日朝刊、『毎日新聞』2002年9月14日大阪夕刊で、いずれもマリ出身のアルビノのミュージシャン、サリフ・ケイタについての記事です。

参考文献
チャールズ・ダヴェンポート(大日本文明協会訳), 1914,『人種改良学』大日本文明協会.
Froggatt, Peter, 1960, “The Legend of a White Native Race: A Contribution to the History of Albinism,” Medical History, 4(3): 228-35.
萩尾望都, 1980,『スター・レッド(1~3)』小学館.
木田文夫, 1954,「優生疾患と遺伝形式」『日本医科大学雑誌』41(5): 351-3.
駒井卓, 1942,『日本人を主とした人間の遺伝』創元社.
小松茂美編, 1987,『日本の絵巻7――餓鬼草紙・地獄草紙・病草紙・九相詩絵巻』中央公論社.
エドムンド・レッセル(下平用彩訳), 1899,『列氏皮膚病学(訂正再販)』吐鳳堂書店.
Martin, Charles D., 2002, The White African American Body: A Cultural and Literary Exploration, New Brunswick, New Jersey: Rutgers University Press.
松本信一, 1941,『皮膚病学 前編(改訂増補第3版)』南江堂.
NOAH, 2008, Raising a Child with Albinism: A Guide to the Early Years, East Hampstead: The National Organization for Albinism and Hypopigmentation.
田中茂穂, 1916,「イシガレイのアルビノ」『動物学雑誌』28(337): 477.